「帰省時に確認したい、親の生活力チェックリスト」
帰省して気づく「なんか違う」。その違和感を、見逃さないでほしい。
久しぶりに実家に帰ったとき、親の生活状況を見て、うまく言葉にできないけれど「なんか違う」と感じたことはありませんか。
一つひとつは小さなことです。でも、その「なんか違う」の積み重ねが、親の生活に何かが起きているサインであることがあります。
具体的なチェック項目
・部屋が以前より散らかっている
冷蔵庫の中身、賞味期限切れや同じものが何個もないか
郵便物の溜まり具合
→ 生活全体を管理する力(段取り・記憶・気力)が維持できているか
・お風呂の回数
以前は毎日入っていたのに「億劫だから」とあまり入っていない様子。
→ 体力の低下だけでなく、「やろうとする意欲」が落ちていないか
・表情や会話の内容
感情が乏しく、また同じ内容を何度も話す様子など
→ 感情の動きや認知機能(記憶・理解)に変化が出ていないか
・普段から人と交流しているか
近所の友人、かかりつけの美容室、顔なじみのスーパーの店員さん。
言葉を交わせる他人がいるかを確認。
→ 社会との接点が保たれ、孤立に傾いていないか
「まだ大丈夫」「歳のせいだろう」。実際そうかもしれません。
でも、体力の低下、意欲の低下、あるいは認知機能の変化や老人性うつの可能性が隠れていることがあります。早めの段階で気づけたことは、その後の選択肢の幅を大きく変えます。
まずは上記を参考に、客観的に現状を把握してみましょう。
あなたの違和感「なんか」の正体は、何でしたか?
失敗しやすいアプローチ
その違和感、変化に気づいた家族が最初にやりがちなのが、「病院に行って検査してもらおう」と藪から棒に勧めてしまうことです。このケースは、真正面からの拒否にあうことは少なくありません。
「長年自立して生活を営んでいる自負」を持っているところに切り込んでいくのですから、自分の親であっても、最大限自尊心に配慮したアプローチが求められます。身内だからこそ難しいことも多いでしょう。
最初の一歩
・兄弟がいるなら、帰省中に話しておく
もし兄弟姉妹がいるなら、帰省のタイミングは話し合いの好機です。
「誰が何をするか」を決めるより先に、「今の親の状態をどう見ているか」を共有するだけでも、その後の動きが変わります。
全員が同じ温度感で心配しているとは限りません。毎日電話している人と、年に一度しか会わない人では見えている景色が違う。その「見えている景色の共有」から始めることが、その後の動きに関わってきます。
具体的なチェック項目はぜひ上記を参考にしてください。
受診を勧める際もご兄弟と連携して勧めるのも効果的です。「最近疲れやすそうだけど、健康診断代わりにどう?」など、親子だからこそ受け入れられやすい方法を導き出しやすいメリットもあるはずです。
次の一歩は、地域包括支援センターへ
「何かおかしい気がするけど、どこに相談すればいいかわからない」
そのときの答えは一つです。親が住んでいる地域の『地域包括支援センター』に電話してください。介護保険の申請窓口というイメージが強いですが、地域包括支援センターは「地域の高齢者の総合相談窓口」なのです。
「まだ介護というほどではないけれど、心配で」という入口でも大丈夫です。
もし地域の民生委員さんとの繋がりがあれば、そちらも心強い味方になります。普段の様子を知っている地域の人の目線は、家族には見えていないものを教えてくれることがあります。
帰省時、『なんか違う』に気づけたその視点は、とても細やかで思いやりに満ちています。
その違和感が、親の生活の安心、そしてあなた自身の生活の安心につながる一助になりますように。

